中小企業診断士養成課程の出願準備は大変?3校に出願した私の体験談

中小企業診断士の一次試験に合格した後、二次試験に挑戦するか、養成課程に進学するか。悩まれる方も多いのではないでしょうか。
養成課程への進学を検討する際に気になるのが、出願書類の準備です。
履歴書や志望理由書くらいであれば、何とかなると思われるかもしれません。しかし、実際には学校によって必要な書類や選考方法が大きく異なり、準備には相応の時間がかかります。
私は2021年、2022年度入学に向けて3校の養成課程に出願しました。そのうち2校を受験して1校に合格し、残る1校は受験を辞退しています。
また、当初は二次試験への挑戦も選択肢にありましたが、最終的には養成課程への進学を優先し、二次試験を見送ることにしました。
今回は、実際に3校へ出願した経験をもとに、必要書類や準備の負担、出願時期の考え方について紹介します。
※本記事は2021年の出願経験をもとに作成しています。学校名は伏せて紹介しますが、出願書類や選考方法は変更される可能性があります。最新情報は各養成機関の募集要項をご確認ください。
養成課程を検討するなら、まず学校説明会に参加すべき
私がおすすめしたいのは、養成課程に進学すると決める前に、気になる学校の説明会へ参加しておくことです。
養成課程は、学校によって授業の進め方や通学スケジュール、学習環境、費用などが異なります。
特に社会人にとっては、仕事との両立ができるのか、通学を続けられるのかという点も重要です。
また、募集要項を読むだけでは分からないこともあります。説明会に参加すれば、学校の特色や学習内容を確認できるほか、疑問点を質問する機会にもなります。
最初から養成課程一本に絞る必要はありません。
二次試験を目指しながらでも、養成課程という選択肢を持っておくために説明会へ参加しておくことには意味があると思います。
出願を決めてから慌てて調べるのではなく、まずは情報収集をしておくことをおすすめします。
養成課程への出願にはどんな書類が必要?
中小企業診断士の養成課程では、一般的な履歴書や職務経歴書に加え、志望理由や将来計画などの提出を求められる場合があります。
私が2021年に出願した3校でも、必要な書類は大きく異なっていました。
当時、私が準備した主な内容を整理すると、以下のとおりです。
| 書類・課題 | 内容 |
|---|---|
| 志望動機・志望理由 | なぜ養成課程に進学したいのか |
| 自己アピール | これまでの経験や自身の強み |
| 将来計画 | 中小企業診断士として目指す姿 |
| キャリアビジョン | 今後どのようなキャリアを歩みたいか |
| 研究計画 | 大学院で研究したいテーマや方向性 |
| 卒業論文の概要 | 大学時代の卒業論文の内容 |
| 指定されたテーマの課題 | 社会情勢や経営課題に対する考え |
このほか、選考当日にプレゼンテーションを求められる学校もありました。
単に決められた書類を集めればよいというわけではなく、自分自身の経験や将来の方向性を文章にまとめる必要があります。
特に社会人として働きながら出願する場合は、事前に必要書類を確認し、計画的に準備を進めることが重要だと感じました。
実際に3校へ出願して感じた準備負担の違い
私が出願した3校を、便宜上A校、B校、C校とします。
A校:志望動機・自己アピール・将来計画に加え、プレゼンテーションも必要
A校では、志望動機、自己アピール、将来計画について、合計約1,300字の文章を準備しました。
加えて、当日の選考では15分程度のプレゼンテーションも求められました。
文章を作成するだけでなく、限られた時間の中で何を伝えるかを考え、説明の準備をする必要がありました。
養成課程では実際の企業を対象にした診断実習も行われます。そうした学びに向けて、自分の考えを整理し、相手に伝える準備が求められているようにも感じました。
B校:研究計画や指定課題など、準備する文章が多い
B校は、3校の中でも特に提出書類の分量が多い学校でした。
具体的には、次のような文章を準備しました。
- 時事問題関する指定課題(2,400字以内)
- 大学時代の卒業論文の概要(450字以内)
- 志望理由(600字以内)
- 将来計画(450字以内)
- 研究計画(880字以内)
すべて合わせると、上限ベースでは約4,800字に相当します。
もちろん、文字数が多いことだけが大変な理由ではありません。
志望理由、将来計画、研究計画は関連する内容ではありますが、それぞれ異なる観点から考える必要があります。
さらに、当時は新型コロナウイルスへの対応という指定課題もありました。
自分の経歴を振り返るだけでなく、社会や経営を取り巻く環境についても考える必要があり、相応の準備が求められました。
C校:比較的シンプルな出願書類
一方、C校では「私のキャリアビジョンと志望動機」というテーマで、400字以内の文章を準備しました。
ほかの2校と比較すると、文章作成の負担はかなり小さかったと記憶しています。
もちろん、文字数が少ないからといって、選考が簡単という意味ではありません。
ただし、少なくとも出願書類の準備という観点では、学校によって必要な時間が大きく異なることを実感しました。
この経験から、複数校への出願を検討する場合は、募集期間だけでなく、必要書類の内容まで早めに確認することをおすすめします。
養成課程の出願は初回募集がよい?私が早期出願を選んだ理由
出願準備を進める中で、もう一つ重要だと感じたのが出願のタイミングです。
2021年当時、私が出願した3校のうち、2校は複数回の選考機会が設けられていました。いずれも3回の選考があり、最後の選考は中小企業診断士の二次試験後に行われるスケジュールでした。
一方、残る1校は二次試験後に1回のみ選考が行われる形式でした。
つまり、養成課程への出願を考えていても、必ずしも二次試験を見送る必要はなかったのです。
しかし、私は早期の選考を受けることにしました。
先輩からの「受験番号1番を狙え」というアドバイス
当時、すでに養成課程を経験していた先輩から、こんなアドバイスをいただきました。
「3回選考があるなら、1回目に受験した方がよい。受験番号1番を取るくらいの気持ちで、早く出願した方がよい」
この言葉は、私の出願準備に大きく影響しました。
もちろん、早く出願したり、受験番号が若かったりすることで、合格率が高くなるという客観的な根拠があるわけではありません。
それでも、当時の私はそのアドバイスを参考に、初回募集に間に合わせることを優先しました。
単に出願期限に間に合わせるのではなく、出願期間の初日に書類が届くよう、早めに準備を進めたのです。
二次試験後の募集よりも早期の選考がおすすめ?
私が初回募集を優先した理由には、二次試験後の選考では受験者が増える可能性があると考えたこともあります。
二次試験の結果を受けて養成課程への進学を検討する方がいるため、後半の募集に希望者が集中する可能性があります。
また、学校によっては、早い段階の選考で一定数の合格者を確保することも考えられます。
その場合、後半の選考では残りの募集枠が少なくなっている可能性もあります。
もっとも、各回の応募者数や合格者数が公表されていない学校もあり、初回募集の方が必ず有利とは言い切れません。
私自身も、実際に早期出願が合格にどの程度影響したのかは分かりません。
それでも、養成課程への進学を第一に考えるのであれば、選考機会を早い段階から活用することには意味があると思います。
一方で、二次試験への挑戦を優先するのであれば、二次試験後の選考を活用するという考え方もあります。
重要なのは、それぞれの募集時期の特徴を理解したうえで、自分に合った出願スケジュールを選ぶことです。
二次試験を見送って養成課程への出願に集中
中小企業診断士の一次試験合格後は、二次試験を受けるという選択肢もあります。
私自身、二次試験への挑戦も考えていました。
しかし、実際に養成課程の出願書類を確認すると、志望理由、将来計画、研究計画、指定課題など、準備しなければならないことが想像以上に多くありました。
さらに、私は複数回の選考がある学校について、初回募集での受験を目指していました。
そのため、出願準備を後回しにすることはできませんでした。
出願期限だけを考えれば、二次試験の勉強と並行して準備を進めることもできたと思います。
それでも、養成課程への進学を優先したいという気持ちが強かったこともあり、最終的には二次試験を見送ることにしました。
ここでお伝えしたいのは、養成課程への出願と二次試験の両立が不可能だということではありません。
実際、必要な書類が比較的少ない学校もありますし、二次試験後に選考を実施する学校もあります。
ただし、複数校への出願や初回募集での受験を目指す場合は、その分だけ準備のスケジュールが早まることになります。
二次試験と養成課程を併願するのであれば、募集日程や提出書類を確認したうえで、自分が何を優先するのかを決めておくことが大切だと思います。
3校に出願し、2校を受験して1校に合格
こうして私は、2022年度入学に向けて3校の養成課程に出願しました。
そのうち、選考時期が早かった2校を先に受験し、結果として1校から合格をいただくことができました。
残る1校についても出願は済ませていましたが、進学先が決まったため、受験を辞退しました。
振り返ると、早い段階から出願準備を進めたことで、初回募集に挑戦できたことはよかったと思います。
もちろん、初回募集に出願したこと自体が合格につながったのかどうかは分かりません。
しかし、早めに進路が決まったことで、その後の予定を立てやすくなったことは確かです。
また、3校分の出願書類を作成したことは、自分自身のこれまでのキャリアや、今後中小企業診断士として何をしたいのかを考える機会にもなりました。
準備には時間がかかりましたが、単なる受験のための作業ではなかったと感じています。
これから養成課程に出願する方へのアドバイス
最後に、私自身の経験を踏まえて、これから養成課程への出願を考えている方にお伝えしたいことを4つ紹介します。
① 進学を決める前に学校説明会へ参加する
養成課程への進学を検討している段階から、気になる学校の説明会に参加しておくことをおすすめします。
学校の特色や通学スケジュール、費用などを比較することで、自分に合った養成課程を考えやすくなります。
二次試験に進むか迷っている段階でも、情報を集めておくことは無駄にならないと思います。
② 必要書類は募集開始前から確認する
志望理由や将来計画、研究計画などは、その場ですぐに書けるものではありません。
働きながら準備する場合は、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。
また、募集要項は年度によって変更される可能性があります。過去の情報だけで判断せず、必ず最新の募集要項を確認してください。
③ 複数校に出願する場合は共通する内容を整理しておく
養成課程によって出願書類は異なりますが、志望理由やキャリアビジョンなど、共通して考えておくと役立つ内容もあります。
例えば、次のような点です。
- なぜ中小企業診断士になりたいのか
- なぜ二次試験ではなく養成課程を選ぶのか
- これまでの仕事でどのような経験を積んできたのか
- 養成課程で何を学びたいのか
- 修了後にどのような活動をしたいのか
こうした内容を事前に整理しておけば、学校ごとの出願書類も作成しやすくなると思います。
ただし、同じ文章をそのまま使い回すのではなく、各校の特色や設問に合わせて内容を調整することが大切です。
④ 二次試験との優先順位を考えておく
二次試験と養成課程のどちらを優先するかは、人によって異なります。
私は養成課程への進学を優先しましたが、二次試験に挑戦しながら養成課程への出願を準備する方法もあると思います。
大切なのは、自分が志望する学校の選考スケジュールを早めに把握することです。
初回募集を受ける場合と、二次試験後の募集を受ける場合では、準備の進め方も変わってきます。
資格取得までの道筋を考えたうえで、自分に合った方法を選ぶことをおすすめします。
まとめ:養成課程の出願準備は早めの行動が大切
今回は、私が2021年に3校の中小企業診断士養成課程へ出願した経験を紹介しました。
養成課程の出願書類は、学校によって大きく異なります。
比較的短い志望動機の提出で済む学校もあれば、研究計画や指定課題、プレゼンテーションなど、相応の準備が必要な学校もあります。
また、選考時期も学校ごとに異なるため、二次試験との併願を考えている場合は、出願スケジュールに注意が必要です。
私自身は、先輩からのアドバイスを参考に初回募集での受験を目指し、養成課程への出願準備を優先しました。
結果的に2校を受験して1校に合格し、進学先を決めることができました。
ただし、初回募集が必ず有利というわけではありませんし、私の選択がすべての方に当てはまるわけでもありません。
これから養成課程を目指す方には、まず学校説明会などで情報収集を行い、必要書類と選考日程を確認したうえで、ご自身の状況に合わせて計画的に準備を進めていただければと思います。
この記事が、養成課程への進学を考えている方の参考になれば幸いです。
