中小企業診断士合格までにかかった費用まとめ【筆者の実体験】


はじめに

中小企業診断士を目指すとき、多くの方が気になるのが「いくらかかるのか」という費用面です。

私は養成課程を経由して診断士となりましたが、二次試験を合格しての取得と比べると大きく費用が異なります。
この記事では、私が実際にかけた金額をベースに、合格までのコストを整理してみます。


試験ルートと養成課程ルートの費用比較(私の例)

まずは全体像を比較表にしました。※私が受験した2021年の情報です

養成課程ルートの金額は、私が実際に支払った費用を記載しています。
一方で試験ルートについては、「もし自分が二次試験に合格していたら、おそらくこれくらいかかっただろう」という想定ベースでまとめています。
また、読みやすさを優先するため、一部の項目は概算として丸めて記載している点もご理解いただければと思います。

項目試験ルート(もし私が二次試験合格していたら)養成課程ルート(実際)
教材費(診断士ゼミナール)約8万円(通信講座+印刷代)約8万円(通信講座+印刷代)
iPad・Apple Pencil・アプリ約3万円約3万円
レンタルスペース約10万円約10万円
模擬試験受験料約6,000円約6,000円
一次試験受験料14,500円14,500円
二次試験受験料17,800円17,800円 ※申込はしたものの受験せず
養成課程受験料(計3校)約7万円
養成課程費用約300万円(入学金・学費・交通費・諸費用などの合計)
PC購入代約15万円約15万円
実務補習受講料約15〜20万円
合計約55〜60万円前後約347万円

教材・学習環境にかかった費用

私は「診断士ゼミナール」という通信講座を利用しました。受講料に加え、教材を紙で使いたかったので印刷代に約2万円かけています。
さらに、中古のiPad(約2万円)とApple Pencil(約9,000円)、アプリでGoodNotes(数百円)を購入し、デジタルと紙を使い分けながら勉強しました。

また、家では誘惑も多く、長時間の勉強に向いていないと考えていたので、レンタルスペースを利用しました。毎月1万円程度で約10か月、合計で約10万円かかりました。


試験関連の費用

一次試験の模擬試験は大手予備校で1回6,000円ほどだった気がします。試験に慣れるために直前期に1回だけ受験しました。
(結果は1科目しか合格しておらず、落ち込みました...)

実際の試験の受験料は以下の通りです。

  • 一次試験:14,500円
  • 二次試験:17,800円(※筆者は申込のみで養成課程受験に注力したため受験せず)
  • 養成課程受験料:2万円~3万円程度

養成課程にかかる費用

ここが最大のポイントです。私は試験合格ルートではなく、養成課程ルートを選びました。
養成課程は大学院や認定機関で半年〜2年学ぶことで、二次試験と実務補習が免除される制度です。

ただし費用は大きく、200〜300万円台が相場。
私自身も交通費や諸費用を含めて約300万円ほどかかりました。

教育訓練給付金の活用

幸い、私が通った養成課程は教育訓練給付金の対象でした。
そのため、支払った費用の一部が国から戻り、結果的に数十万単位での手戻りがありました。

費用負担は大きいですが、この制度を使えるかどうかで実質コストはかなり変わります。


PC購入代について

PC代を両ルートに計上しているのは、どちらのルートでも必須だからです。

  • 実務補習では報告書作成にPCが必要
  • 養成課程でも授業・レポート提出にPCは必須

私は新品で約15万円のPCを購入しました。

まとめ:診断士合格までに必要なお金

  • 試験ルートの場合 → 約55〜60万円前後
  • 養成課程ルートの場合(私の場合です) → 約347万円

私は養成課程ルートを選んだため大きな投資になりましたが、その分、体系的に学べる環境や人脈など得られるものも大きかったです。

診断士を目指す方は、自分に合ったルートを選び、「どのくらいのコストがかかるか」をあらかじめ把握しておくことをおすすめします。

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