なぜ私は中小企業診断士を目指したのか【体験談】

ひらめき

中小企業診断士を目指した理由は人それぞれ。私は地域金融機関で働く中で、コロナ禍での無力感を痛感し、資格取得を決意しました。その背景を体験談としてまとめます。

きっかけは地域金融機関入社時の講話

私が中小企業診断士という資格を知ったのは、地域金融機関に入社したときのことです。

新人研修で役員クラスの方が講話をされ、その中で「中小企業診断士を取得したことで社会人生活が豊かになった」という言葉が印象に残りました。

正直、その時点では資格の内容もよくわかっていませんでしたが、心のどこかで「いつか自分も取りたい」と思い、“社会人10年目までには挑戦しよう”と漠然と考えるようになりました。

コロナ禍で感じた無力感

入社から数年が経ち、法人営業にも慣れてきた頃のことです。

私は年商数億円規模のとある中小企業を担当していました。その会社の売上の大部分はインバウンド関係が占めていました。

ところがコロナ禍により、外国人観光客が一気に消え、売上がほとんど蒸発してしまいました。

資金繰りの相談や制度融資の案内はできても、事業の立て直しや新しい方向性を示すことはできず、目の前の経営者に寄り添いながらも「自分には何もできない」という無力感を強く覚えました。

地域金融機関の立場からできることには限界があり、だからこそ「金融以外の支援力」が求められていると感じた瞬間でした。


「自分の武器」を持つ必要性

そのとき私は強く思いました。

もっと中小企業の力になれる“武器”が欲しい。

地域金融機関での経験が積み重なってきたからこそ、金融知識だけでは支援できない場面に直面し、これまで漠然としていた診断士取得の思いが、はっきりとした動機に変わったのです。


診断士の勉強を始めた瞬間

そうして私は、2020年秋以降に中小企業診断士の勉強をスタートしました。

タイミングとしては、コロナ禍が広がってしばらく経った後でしたが、当時担当していた企業の状況が、私の背中を押してくれたのは間違いありません。

  • 平日は仕事終わりに少しずつ
  • 休日はまとめて数時間
  • 通勤電車の時間も駆使しながら

最初は「本当に合格できるのか?」と不安もありましたが、「中小企業の役に立ちたい」という気持ちが原動力となり、勉強を続けることができました。


まとめ:診断士を目指す理由は人それぞれ

私の場合は、入社時の講話と、コロナ禍で直面した企業の窮状が大きなきっかけでした。

診断士を目指す理由は人それぞれですが、「なぜこの資格を取りたいのか」が自分の中で明確になると、勉強の継続力がぐっと高まると感じています。

これから診断士を目指す方にとって、少しでも参考になれば嬉しいです。

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