【中小企業診断士】二次試験と養成課程、どちらを選ぶべき?

中小企業診断士の1次試験に合格したあと、多くの人はそのまま2次試験に進むと思います。

もちろん王道のルートではありますが、1次試験合格後には「養成課程・登録養成課程に進む」という選択肢もあります。

私自身は登録養成課程を修了して中小企業診断士になりました。

今回は、2次試験と養成課程のどちらを選ぶべきか、それぞれのメリット・デメリットを比較してみます。

1次試験合格の有効期間は2年間

まず知っておきたいのが、1次試験合格には有効期間があることです。

1次試験合格の有効期間は2年間で、合格した年と翌年に2次試験を受験できます。

つまり、1次試験に合格したからといって、いつまでも2次試験に挑戦できるわけではありません。

養成課程についても、1次試験の合格年度によって応募できる時期が決まります。

私は、この「2年間」という期間をどう使うかが非常に重要だと思っています。

せっかく1次試験に合格して得たチケットです。何となく2次試験を受け続けるのではなく、自分にとって資格取得の可能性が高いルートを考えるべきです。

2次試験と養成課程を比較

大まかに比較すると、次のようになります。

比較項目2次試験養成課程
費用比較的小さい大きい
時間の自由度高い低い
仕事との両立しやすいカリキュラムによっては難しい
対策正解が見えにくい比較的出願・選考対策を立てやすい
実践経験合格後に積むカリキュラムに含まれる
人脈形成個人差が大きい同期とのつながりができやすい

2次試験のメリット・デメリット

2次試験の最大のメリットは、費用を抑えながら、自分のペースで勉強できることです。

仕事を続けながら挑戦しやすく、養成課程のように一定期間スケジュールを大きく空ける必要もありません。

一方で、皆さん言っている話ですが「本当のところの正解がわからない」ことです。

2次試験は、公式の模範解答が公表される試験ではありません。

そのため、不合格だった場合に「何が悪かったのか」「あと何を改善すれば合格できるのか」を明確にしづらい部分があります。

もちろん勉強を重ねることで力はつきますが、「もう1年勉強すれば必ず合格に近づく」と単純には言い切れない試験だと思います。

養成課程のメリット・デメリット

養成課程の最大のメリットは、選考に合格して入学し、所定のカリキュラムを修了すれば、中小企業診断士の登録までかなり高い確度で進めることです。

2次試験の場合、どれだけ勉強しても必ず合格できるとは限りません。特に2次試験は公式の模範解答が公表されていないため、「あとどれくらい勉強すれば合格できるのか」が見えにくい試験でもあります。

一方、養成課程は入学後に授業や診断実習などを着実にこなし、修了要件を満たすことができれば、2次試験を受験することなく中小企業診断士の登録資格を得ることができます。

その意味では、「どうしても中小企業診断士になりたい」という人にとって、資格取得の確実性を高められることが最大のメリットだと私は考えています。

また、実際の企業を対象とした診断実習を経験できることや、同じ中小企業診断士を目指す同期との人脈ができることもメリットです。資格取得だけでなく、その後の診断士活動につながる経験を積むことができます。

ただし、当然デメリットもあります。

学費は200~300万円程度と高く、時間的な拘束も大きくなります(私は朝4時まで課題に取り組み、その後仕事に行った経験があります)。仕事を続けながら通えるかどうかも、各養成課程のカリキュラムによって大きく異なります。

また、そしてもう一つ重要なのが、そもそも養成課程に入学できるとは限らないことです。

養成課程には選考があり、出願すれば誰でも入学できるわけではありません。近年は養成課程を志望する人が増えており、私の知り合いにも1年目の受験では不合格となり、翌年再挑戦して合格した人が複数います。

診断士を取得することを考えれば、2次試験の一本足打法より、養成課程も選択肢に入れる大きな理由になると思います。

「どちらが上か」ではなく、自分の目的から考える

私は、2次試験と養成課程のどちらが優れている、という話ではないと思っています。

重要なのは、何のために2次試験を受けるのかということです。

「2次試験に合格すること」が目的なのか。

「中小企業診断士という資格を取ること」が目的なのか。

それとも、「中小企業診断士という資格を活かして、社会で活躍すること」が目的なのか。

人によって、目指しているものは違うと思います。

もし「2次試験に合格すること」そのものに意味を感じているのであれば、2次試験に挑戦し続けることは自然な選択です。

一方で、本当の目的が「中小企業診断士になること」なのであれば、

「今年はとりあえず2次試験。落ちたら来年も2次試験」

と最初から決めてしまう必要はないと思います。

1次試験合格という2年間のチケットを、どう使うのか。

2次試験には、費用を抑えながら自分のペースで挑戦できるメリットがあります。一方、養成課程には、選考に合格して入学し、所定の課程を修了できれば、中小企業診断士の登録まで高い確度で進めるという大きなメリットがあります。

もちろん、養成課程には学費や時間的な拘束といった負担もあります。

だからこそ、どちらか一方を最初から決めつけるのではなく、費用、仕事、家庭、勉強時間、そして自分がどれだけ診断士になりたいのかを踏まえて、2次試験と養成課程の両方を早い段階から比較しておくことが大切だと思います。

少なくとも私は、中小企業診断士になること自体が目的なのであれば、養成課程はもっと早い段階から検討してよい選択肢だと思っています。